そういえば・・・

久しぶりにJR八王子駅の階段を上った。

八王子駅の構内利用は時折あるのだが、あの記憶がよみがえるのを
深層心理で拒絶していたのかも知れない。

八王子そごうが無くなった事に気付いたその瞬間、
忘れていた東日本大震災の想い出が脳裏をかすめた。

あの日、ここで私は帰宅難民となった。
八王子駅を降りたのは、あの日以来今日まで一度もなかった。

あの日、八王子駅から区内に帰れなくなった。
そういう時は、心が荒れるのだ・・・

周囲のお店の中にはもうどこにも行けない人たちが通路に座り込み始めていた。
そんな人々を拒絶しないお店がほとんどだった。

八王子玄関口の大きなデパートがあの状況で機能している事は、
私にとって、計り知れない安堵感をもたらしていた。

けれども、八王子そごうは帰宅難民増加と共に、早々に店を閉めてしまった。
店側にも店側の事情があると思うのだが。
当事者としては、締め出された感が否めないのだ。

閉まりゆくシャッターを目の前にして、強烈に怒りを感じた。
「こんな店さっさと潰れてしまえ」と呪った。

今日、久しぶりに階段を上ると、そごうはそこには既になかった。
存在は既に記憶にしか残らず、存在しない以上、永遠に書き換えもできない。
それはとても不幸な事だと思った。

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